病気と治療の話
REFLUX ESOPHAGITIS逆流性食道炎について
逆流性食道炎とは?
食道と胃との境界(噴門)部の筋肉の弛緩等によって、胃酸が食道に逆流することにより、食道に炎症がおこり胸焼けなどの症状を引き起こす病気です。
次のような症状があれば胃酸の逆流が疑われます。
- ●胸がやけつくような感じ
- ●酸っぱいものがあがってくる
- ●食べるとものがつかえる感じ
- ●食後、胸のあたりがジワッと痛む
- ●横になると胸がむかむかひどく痛む
- ●胸焼けなどの不快感で夜中に目が覚める
- ●みぞおちからノドのあたりが、なんとも言えず気持ち悪い
- ●ノドがいがいが、ひりひり
- ●声がかれる
- ●しつこいセキ
また、上記の症状はこのようなときに起こりやすくなります。
- ●食事の後
- ●横になったとき
- ●前かがみの姿勢
- ●おなかに力を入れたとき
胃酸の逆流を防ぐための生活の注意点は?
1. 食べ過ぎや飲み過ぎをしないようにし、特に油物、香辛料のきいたものを避けるようにしましょう。
- 胸やけを起こしやすい食べ物、飲み物
- ●油っぽいもの…フライ、天ぷら
- ●甘いもの…ケーキ、あんこ菓子、チョコレート
- ●酸っぱいもの…みかん類、トマト、パイナップル、タマネギ
- ●香辛料…唐辛子など
- ●その他…アルコール類、さつまいも、たばこ
胸やけを起こしやすい
食べ物を控える(脂っこいもの、甘いもの、刺激の強いもの等)
食べすぎに注意
お酒・タバコを控える
2. おなかを圧迫しないよう、姿勢に気をつけ、圧迫するような要因は作らないようにしましょう。
- ●食後にすぐ横にならない
- ●前かがみにならない
- ●重い物を持ち上げない
- ●おなかを締め付けないよう、ベルト、帯、コルセットなどはゆるめに
- ●肥満にならないように
- ●便秘はしないように
- ●寝るときは、上半身を少し起こすようにします
食べてすぐ横にならない
前かがみにならない
おなかをしめつけない
肥満・便秘に注意
寝るとき上体を高くする
生活に気をつけても症状が改善しない場合は、医師にご相談下さい。内視鏡検査やお薬による治療が必要な場合もあります。きちんと治療すればなおる病気ですが、逆流性食道炎は再発しやすく、専門医による正しい診断・治療が必要です。
また、食道癌と逆流性食道炎は症状が似ています。「逆流性食道炎かな?」と思ったら専門医でまずは正しい検査、診断をおすすめします。